宮城県石巻市は文化的な施設が多く、市街地から徒歩で巡れる場所もたくさんあります。
街や震災の歴史に触れるほか、アートギャラリーなど石巻ならではの施設巡りも可能です。
地域を訪れる方には「その地域のことを知りたい」という意見も多く、そのような情報を事前に知れると滞在がより楽しくなると思うので、本記事でまとめる「石巻の文化スポット情報」をぜひご覧ください。
【博物館】石ノ森萬画館
旧北上川のど真ん中にある球体の施設『石ノ森萬画館』は、仮面ライダーの生みの親である石ノ森章太郎さんなど数多くの漫画家の作品が展示されているマンガミュージアムです。
常設展示のほか、3ヶ月周期で入れ替わる特設展示も人気を博しています。
入り口から多くのマンガキャラクターが出迎えてくれて、中では仮面ライダーやサイボーグ009などのオブジェや制作秘話などを見ることができ、作品のファンやマンガ好きにはたまらない空間。
3階には無料でマンガを読めるライブラリーがあるなど、マンガに思う存分浸れる場所となっています。
石巻に来た際にはまず立ち寄っていただきたい場所の一つです。
ちなみに、この『石ノ森萬画館』がある中瀬という地域は、ニューヨークのマンハッタンに地形が似ていることから「マンガッタン」と呼ばれており、マンハッタンが金融、経済の発信地であるがごとく「マンガ文化の発信地にしたい」という想いが込められています。
場所:〒986-0823 宮城県石巻市中瀬2−7
営業時間:10:00〜17:00
定休日:火
駐車場:指定駐車場あり
【歴史】旧観慶丸商店
上記の石ノ森萬画館に向かう途中にある、一際目立つレトロな建物。
こちらは『旧観慶丸商店』という、芸術文化の発信地として活用されている施設です。
1930年に百貨店としてオープンし、2013年に惜しまれながら閉館してしまいましたが、この歴史ある施設を新たな形で継承していきたいと2017年より今の形で運営されています。
1階では旧観慶丸商店の歴史を、2階では石巻の歴史を知ることができます。
震災の歴史を学べる施設は多いですが、ここは縄文時代からの歴史に触れられる施設です。
ちなみに、縄文時代には全国でも有数の貝塚が石巻にあったそうです。
無料で観覧できる施設なので、石巻の歴史を知りたい方は気軽に訪れてみてください。
場所:〒986-0822 宮城県石巻市中央3丁目6−9
営業時間:10:00〜17:00
定休日:なし
駐車場:なし
【震災遺構】石巻市震災遺構 門脇小学校
2011年の東日本大震災で甚大な被害を被った宮城県石巻市では、その教訓を後世に伝えるべくいくつかの震災遺構施設がオープンしています。
『石巻市震災遺構 門脇小学校』は文字通り小学校だった場所で、津波火災によって写真のような見た目になってしまいましたが、震災当日の出来事やそこで得られた教訓を語り継いでいこうと2022年春に展示施設として再始動しました。
門脇小学校は、震災当日に先生と生徒が統率が取れた行動を取り、ほぼ全員が一命を取り留めています。
この施設では、津波被害のリアルを伝えるだけではなく、「当日どんな行動を取っていたのか」「なぜそういう行動を取れたのか」という命を守る行動の大切さを知ることができます。
普段の生活に活かせる教訓が詰まっているので、観るには少し勇気がいる展示ですが、地震大国日本に生きる者として知る価値があることだと思っています。
場所:〒986-0834 宮城県石巻市門脇町4丁目3−15
営業時間:9:00〜17:00
定休日:月
駐車場:あり
【震災遺構】みやぎ東日本大震災津波伝承館(石巻南浜津波復興祈念公園)
上記の石巻市震災遺構 門脇小学校から見える距離にある『石巻南浜津波復興祈念公園』は、今でこそ緑が広がる綺麗な公園ですが、震災前は住宅街だった地域です。
気持ちよく散歩をしたり走り回ったりできる広大な敷地の中に、当時の津波の高さを示す表示があるなど、震災を知らない筆者でもその時の様子を想像してしまいます。
公園には遊歩道などを整備し、植樹も多くして「歴史を伝承しながら未来に向かって歩み出す」場所として運営されています。
その公園内にあるガラス張りの施設『みやぎ東日本大震災津波伝承館』では、宮城県内各地の津波被害や津波発生のメカニズムについて学べます。
パネルだけではなく映像展示も複数あり、津波というものについて前向きに学ぶことができます。
この展示を見た後に「自分が住む地域にはどんな災害のリスクがあるのだろう?」と考えるだけでも防災意識が高まっていくでしょう。
場所:〒986-0835 宮城県石巻市南浜町2丁目1−56
営業時間:9:00〜17:00
定休日:なし
駐車場:あり
【アートギャラリー】石巻のキワマリ荘
「Reborn-Art Festival」という芸術祭が隔年開催されているなど、石巻は芸術が根付く街でもあります。
中でも、石巻を拠点に創作活動をしているアーティストが運営しているアートギャラリーも多く存在しています。
そのうちの一つである『石巻のキワマリ荘』は、複数のギャラリーを一つの民家で運営しているという面白い構造のアートギャラリーです。
1階は『GALVANIZE gallery』、2階は『momo』、『mado-beya』という別々のギャラリーがあり、それぞれ別のアーティストさんのギャラリーとなっています。
それゆえ様々な種類の作品を一度に見られるので、アート好きの方はついつい長居してしまう場所です。
ちなみに、この『石巻のキワマリ荘』は奥まった場所にあり、ぱっと見ではわかりづらいですが、道沿いにある『パナックけいてい』という電気屋さんを目印に歩いてみてください。
場所:〒986-0822 宮城県石巻市中央2丁目4−3
営業時間:11:00〜18:00
定休日:土日のみオープン
駐車場:なし
【アートギャラリー】THE ROOMERS' GARDEN
震災後に生まれた「復興バー」というバーと同じ建物にある『THE ROOMERS' GARDEN』は、平野将麻さんが主宰するアートギャラリー。
「最もプライベートに近いうえで個の表現が公に開かれている庭という空間の場所性と、日常をテーマとして部屋を借り使用するアートスペースの場所性に共通性を感じた」ことからその名が付けられました。
room A とroom B、通路スペースの3つのスペースからなり、絵画を中心に企画展ごとに作品を変えて展示しています。
空間そのものが作品であり、窓から見える風景も作品の一部かのように感じさせられます。
企画展が開催されている期間のみのオープンとなるため、営業日については以下URLよりご確認ください。
場所:〒986-0822 宮城県石巻市中央1丁目8−8
営業時間:13:00〜18:00
定休日:土日のみオープン(企画展期間のみ)
駐車場:なし
【アートギャラリー】ART DRUG CENTER
名前がなんとも刺激的な『ART DRUG CENTER』という名前のアートギャラリー。
こちらは、2017年より石巻で活動し、先述の「Reborn-Art Festival」にも複数回参加しているなど、石巻でもおなじみのアーティスト・有馬かおるさんが運営しています。
筆者は有馬さんの「“五感の0時0分0秒“」という表現が好きで、有馬さんの作品は「今ここ」を見つめる心地良さや大切さを気づかせてくれます。
『ART DRUG CENTER』では複数の空間で、絵画や写真など多種多様な作品が展示されています。
「守長商店」という八百屋さんの隣に入り口があるので、その八百屋さんが目印です。
場所:〒986-0822 宮城県石巻市中央1丁目2−7
営業時間:12:00〜13:00
定休日:土日のみオープン
駐車場:なし
【ものづくり工房】みち草工房
裁縫作家や占い師、哲学者、紙のアップサイクル作家など、癖が強い住人が共同で運営する『みち草工房』は、知る人ぞ知るものづくり工房兼大人の秘密基地。
空き家を改修して利用する工房であり、住人だけでなくものづくりが好きな人が集まって各々作りたいものを作る「ものづくりカフェ」を不定期開催しています。
ただ雑談するため、アイドル猫のねりごろうと戯れるためだけに訪れる人もいる、まさに大人の秘密基地です。
『みち草工房』は、住人の予定に合わせて不定期にオープンするので、興味がある方は必ずInstagramでオープン予定を確認してください。
また、本当にわかりづらい場所にあるので、場所に自信がない方はDMをするか知っている人と一緒に行くことをオススメします。
場所:〒986-0831宮城県石巻市羽黒町1丁目2-22
営業時間:主に11:00〜17:00
定休日:不定期開催
駐車場:なし
【ライブハウス】ラ・ストラーダ
場所:〒986-0824 宮城県石巻市立町2丁目5−2
営業時間:各種イベントに準ずる
定休日:各種イベントに準ずる
駐車場:なし
本記事において、石巻市街地にある文化スポット9選を紹介しました。
老若男女問わず訪れる場所から知る人ぞ知る秘密の場所など、石巻の文化を堪能できる施設がたくさんあるので、休みの日や仕事のちょっとした休憩時間にぜひ訪れてみてください。
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